田中伸一

平成29年度東北弁護士会連合会会長に就任いたしました秋田弁護士会の田中伸一です。就任にあたり一言ご挨拶申し上げます。

東北弁護士会連合会(以下「東北弁連」と言います)は、東北の6つの弁護士会である青森県弁護士会、岩手弁護士会、秋田弁護士会、仙台弁護士会、山形県弁護士会、福島県弁護士会から構成されています。会員数は、平成29年3月31日現在で1042名(内女性135名)であり、青森県弁護士会は120名(内女性14名)、岩手弁護士会は105名(内女性10名)、秋田弁護士会は79名(内女性12名)、仙台弁護士会は437名(内女性63名)、山形県弁護士会は101名(内女性11名)、福島県弁護士会は200名(内女性25名)となっています。

東北弁連を構成する各弁護士会は、東北のそれぞれの地域において、人権擁護、刑事弁護、消費者、民事介入暴力、犯罪被害者、両性の平等、憲法といった様々な問題に向けて活発な活動を行っています。東北弁連は、そのような各弁護士会の間における協力調整、情報交換等を主な目的として、各弁護士会から選任された理事が集まって議論しながら、東北の人々の基本的人権の擁護と社会正義の実現のために活動しています。

ところで、東日本大震災と原発事故の発生から早くも6年が経過しました。しかし、復興は遅々として進まず、多くの人達が避難生活を強いられ、また、生活再建に苦労されている状態が続いています。そのため、東北弁連は、災害復興支援統括本部を設置し、岩手弁護士会、仙台弁護士会および福島県弁護士会と協力しながら、各方面に対して各種提言を行ってきました。今後も、東北弁連は、東北の各弁護士会とともに、東日本大震災と原発事故の被災者の皆様のために活動を続けてまいります。

今年度の東北弁連の定期大会は秋田市で開催されます。シンポジウムでは「生活困窮者自立支援事業における自治体と弁護士の連携」をテーマとして、日本弁護士連合会貧困問題対策本部の山田治彦弁護士による基調講演、東北の各弁護士会の取組報告、模擬支援調整会議を行う予定です。支援調整会議は、生活困窮者の方々の生活再建プランを作成するため、自治体職員、ハローワーク職員、社会福祉協議会職員、医療関係者、ファイナンシャルプランナー、弁護士等が議論する場ですが、作成されたプランに基づいて、生活困窮者の方々に対する自立支援が実施されます。貧困の連鎖を断ち切り、すべての人が人間らしく生活する権利を実現するため、支援調整の模擬会議を行いながら、生活困窮者の方々の生活再建プラン作成における弁護士の役割、生活再建プランのあるべき姿等について考えていきます。

東日本大震災と原発事故の被災者の皆様、生活困窮者の方々だけではなく、東北に住むすべての人々が「いつでも、どこでも」十分な司法サービスが受けられる体制を築くため、東北弁連は、弁護士過疎対策を推し進め、広報活動を活発化して、弁護士が東北の人々にとって身近な存在となるよう活動を続けます。「東北は一つ」を合言葉に、東北弁連は全会員と心を一つにして、東北の人々のために尽力してまいります。